睡眠時無呼吸症候群と生活習慣病の関係
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が止まってしまう病気のことです。
呼吸が止まると、当然のことですが人間は苦しさを覚えます。
そのため睡眠中に目が覚めてしまう、熟睡ができないと言う危険性があります。
また呼吸が止まると脳に届けられる酸素の量なども減少するため、睡眠の重要な役割である脳が休むと言うことに対しても支障が発生することが懸念されます。
そして睡眠時無呼吸症候群は、生活習慣病とも関係が深い病気です。
その理由として、まずは双方に肥満が関係していると言うことが挙げられます。
睡眠時無呼吸症候群の原因はひとつではありませんが、肥満で顔周りや首周り、またウエストの肉付きが過剰だと睡眠時無呼吸症候群が引き起こされやすいと言われています。
そして肥満は生活習慣病のリスクファクターでもあります。
よって両者には関係があると言うことです。
それからもうひとつは、睡眠時無呼吸症候群によって生活習慣病のリスクが高くなると言うのも理由のひとつです。
たとえば高血圧の場合は、リスクは2.9倍、糖尿病の場合は1.6倍にまでリスクが高くなると言われています。
これはやはり睡眠時無呼吸症候群において睡眠途中に頻繁に覚醒してしまう、そのことによって高血圧であれば血圧の変動が引き起こされたしまう、糖尿病であれば糖代謝の異常を引き起こしてしまうと言うことが主たる原因として考えられています。
また十分な、質の良い休息を取ることができないために免疫力や体力が低下して、生活習慣病にかかりやすくなってしまうと言うのも理由のひとつとして挙げることができます。更に睡眠時無呼吸症候群は、生活習慣病の症状を悪化させる要因であることも指摘されています。たとえば高血圧であれば、夜間に中途覚醒による血圧の変動が大きくなることで症状が悪化する恐れが発生します。糖尿病であればインスリンの対抗性が悪化してしまう恐れもあり、こうした状態が別の生活習慣病を招いてしまう可能性も否定はできません。ですから睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、できるだけ早期に医療機関に相談をすることが大切です。