いびきの原因
いびきの原因にはさまざまなものが考えられます。
それほど心配のないようなものから、放置しておくと、健康に悪影響がでたり、病気の引き金ともなってしまうようなケースもあるので、注意が必要です。
いびきの原因としてまず考えられるものに、就寝時の姿勢が挙げられます。
たとえば、枕をしている時には問題ないのに、枕をしないで眠っているといびきをかくというようなケースでは、就寝時の頭や首の位置に問題があるといえるでしょう。
それと同時に、枕をしていてもいびきをかくという人の場合にも、その枕が自分の骨格に適したものかという点について、考えてみることが大切となってきます。
最近では、お店に行くと、適切なアドバイスをしてくれる専門のスタッフがいるようなところも増えてきているので、自分の好みだけで枕を選ぶのではなく、一度、そのような専門店で選んでみるのもよいといえます。
枕などの問題ではない場合には、考えられるのが鼻づまりです。
この鼻づまりは、風邪による場合であれば、一時的ですが、アレルギーの場合には、慢性的になってしまうので、いびきをかきやすい状態になってしまいます。
ですから、自分がアレルギーだとわかっている際には、それに合わせた対策をとることができます。
しかし、自分でも気づかないアレルギーというものも多いものです。
鼻づまりの原因がわからない場合には、蓄膿などの心配もありますから、耳鼻科に行って検査してもらうことが大切といえます。
また、そのような病気やアレルギーだけではなく、鼻の骨が曲がっていることで鼻づまりを起こしている場合もあるので注意が必要です。
生まれつきの場合もあれば、けがなどが原因となって、骨が湾曲してしまうケースもあります。
さらに、生まれつき、片方しか鼻孔に空気が通らないというような人もまれに存在しています。
そのような人は生まれつきなため、自分でも気が付いていないこともあるようですが、いびきの原因となってしまうので注意が必要です。
いびきのメカニズム
寝ているときにいびきをかくことがあります。
いびきの発生メカニズムは空気の通り道である上気道が狭くなり、呼吸をするときに粘膜が震えて振動する時の音がいびきとなります。
仰向けに寝ると、舌根が上気道の上気道周辺に落ち込み、その間隙が狭くなるところに空気をとり入れるときに無理が生じ、振動を起こすことが音の原因となります。
いびきをかく人の特徴として口が開いたまま寝ていることが多いです。
男性も女性も同様のメカニズムで発生することは確かですが、気道が狭くなる原因が男女で異なるのです。
男性の場合、メタボ体系による原因が多く、顎や首の周りの脂肪がつくことで気道自体が狭くなり、仰向けに寝ると脂肪が重力により下がるのが原因です。
女性の場合でも肥満は原因となることはありますが、近年ではやせ型の女性でもいびきに悩む人がおられます。
喉には咽頭扁桃(アデノイド)、口蓋扁桃、舌扁桃という扁桃があります。
扁桃の役割は口腔内に異物(ウイルス等)が侵入した時、それを攻撃し体内への侵入をブロックする役割があります。
この扁桃が肥大していることが原因となる場合もあり、女性で月経の時にいびきがひどくなる人があり、また更年期を迎える女性にもみられることがあります。
それとは別にただ単に鼻炎などで鼻詰まりを起こしているときに口呼吸となってしまいいびきとなることもあるでしょう。
近年では男性喫煙者が禁煙をし、逆に女性喫煙者が増えている傾向が見られ、飲酒に関しても30代まででは女性の飲酒者が増加する傾向が見られます。
喫煙は毛細血管を収縮させ、当然喉にも影響はあります。
飲酒はアルコールの作用で筋肉を緩ませるため、その時に気道の筋肉が緩み気道を狭くするため、吸気する時に粘膜が振動して音を出します。
いびきを解消するためには、首の奥に深く枕の位置を置くことや、横向きに寝るなど、寝るときの姿勢で気道が保たれるため、解消します。
原因により対策が異なりますが、睡眠時の呼吸は血液に酸素を送り込み新陳代謝を高めるために非常に重要なこととなるので、症状のある人は改善に心がけましょう。
いびきをかく人の特徴
そもそもいびきは気道が狭くなることで発生するものと言われています。
つまり、いびきをかく人の特徴としては何らかの理由で気道が狭くなっているために発生しているという点で共通しています。
問題はなぜ気道が狭くなっているかであり、その原因を取り除くことによっていびきの改善をすることができるようになります。
まずは首の周辺の脂肪によるものです。
いびきをかく人の多くは肥満の状態であり、首回りなどについた脂肪が気道を狭めてしまいます。
また、肥満に限らず、多くの人は寝ているときに舌が喉の奥に落ち込むような状態となるため、気道が狭くなります。
いくつかの狭くなる要素を抱えることでいびきが発生してしまうのです。
二重あごなどもいびきをかく人の特徴といわれており、二重あごになる原因と密接した関係があります。
舌を支えている筋肉が衰えてしまうと舌が喉の奥に落ち込む度合いを増すことになります。
こうしたことを回避するには脂肪をとる、舌が落ちないように鍛えるということですが、すぐには改善できないため、横向きで寝るのが一番簡単なやり方です。
場合によってはマウスピースなどをつけて気道を確保するというやり方も出ています。
次に鼻が詰まっている場合です。
通常、人間は鼻呼吸を行い、睡眠中でも同じように行われることになります。
しかし、風邪や花粉症などで鼻が詰まってしまうと鼻呼吸は困難を極めるため、口呼吸となります。
口呼吸をするとやはり気道を狭めてしまうため、いびきが発生します。
鼻の詰まり方がそこまでひどくない時には拡張テープを貼って、鼻の通り道を広げるということができます。
他にも、扁桃腺が大きくて、気道を狭い人やアゴの小さい人、女性ホルモンが減少している人、寝る前にお酒などを飲んだ人など、様々な要因によっていびきをかくことになります。
場合によっては病院に行き、治療をしてもらうなどして改善を目指すケースや生活習慣の見直しをすべきケースなどがあり、いびきの撲滅に努めていくことが求められます。